事例1 入居者間のトラブル
問題
入居者のAさん宅には、当時3歳のお子さんがいて、よく三輪車など子供用のおもちゃの乗り物を共用部分の廊下に出しっぱなしにしていました。Aさんも、特に置き場所があるわけでもないし、問題はないだろうと放っておいたのです。
ある日、Aさんから連絡が入りました。玄関のドアに匿名の張り紙をされたというのです。内容は、廊下に三輪車などを置くな、というものでした。「小さな子供がいるのだから」とAさんは怒っており、誰が張り紙をしたのか究明してほしいとのことでした。
解決策
そこで、「全く失礼ですね」と調子を合わせてあげればAさんの怒りも収まるのかもしれませんが、それでは解決にはなりません。
若いお母さんでしたから、『母親の先輩』として、その時はAさんを諭す、という方法をとりました。
「お子さんが小さいからこそ、今がしつけの時。出したらしまうことをお子さんに教える機会ではないですか?駐輪場や玄関内に置くようにしてください。廊下はあくまでも共用部分なのですから、出しっぱなしにするのは他の方に迷惑です」と対応したところ、Aさんは「その通りですね」とすぐに納得してくださいました。
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事例2 入居者と隣人のトラブル
問題
午前9時から午後9時まで楽器可のアパートでの話。それまで何年間も何の問題も無かったのですが、どうも新しく入ったBさんはかなり熱心にピアノの練習をされていたようで、ある日隣の個人商店の店主から「うるさいっ!」と怒鳴られたというのです。
ここは楽器可だから入ったのにどういう事だ、とBさんはかなりの剣幕。 契約破棄だ、損害賠償だとなんだか大きな話になりそうな、怪しい雲行きです。
解決策
今までも、他の入居者の方も弾いているのになぜ突然うるさいと怒鳴ったのか?まずはその店主に謝罪に出向き、話を聞いてみると、
「窓を開けて弾いている」「ちょうど昼寝の時間に弾く」というのが原因らしいのです。
そこで、本当にそんなにうるさいのか、外のあちこちに立って実際にBさんにピアノを弾いてもらうなど、いろいろとチェックをした上で、Bさんには窓を閉めて弾くこと、特定の時間を避けてもらうことをお願いしました。
そうして、全く問題はなくなりました。
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事例3 入居者と家主のトラブル
問題
昔と違い、今の人達はプライバシーの問題についてとても敏感です。 せっかくの親切心が「大きなお世話」にとられてしまうのは大変悲しいことですが、仕方のないこと。 家主様は、どうぞ心に留めておいてください。
あるワンルームマンションの大家さんは、若い入居者の方々の親代わりのつもりで、普段からいろいろと気にかけてあげていました。荷物が届いても、本人不在の時には当然預かってあげます。
入居者のCさんは女性の1人暮し。 その日は外出しており、大家さんはいつものように届いた荷物を預かったのですが、これから外出するので、Cさん宅を合鍵で開け、玄関内にその荷物を置いておいてあげたのです。もちろん、全くの親切心です。
しかし、Cさんはびっくり。すぐに管理会社であるこちらに電話が入りました。大家さんが合鍵を持っていることに、すっかり恐怖心を持ってしまったようです。いつ入ってくるかと思うと恐くて住んでいられない、と言うのです。
それを大家さんに話すと、「冗談じゃない。 そんな人は出ていってもらおう!」とこちらも気を悪くしてしまいました。
解決策
親切でやったことはこちらも重々承知しています。でも、仕方のないことなのです。大家さんと言えど、「無断で入居者の部屋を開けるのはプライバシーの侵害です」と説明する他ありませんでした。
今は、郵便局でも運送屋さんでも不在表を残し、再配達もしてくれます。「勝手に開けるよりは、預からない方がよい」ことを話すと、大家さんは「そんな時代か」と嘆きながらも理解してくださいました。 Cさんにも充分に説明をし、もう二度とこんなことは無いとお約束をして、事無きを得ました。
その後
しばらく後、別の入居者のDさんに恋愛や仕事面で不幸が続いたらしく、すっかり、今で言う「引きこもり」状態になってしまわれました。大家さんは大変心配されたのですが、今度は勝手に入らず、こちらに連絡してくれました。
ドアを叩いたり、呼び鈴を何度も押し、「入りますよ!」と何度も声をかけるとやっとドアが少しだけ開きました。「閉じこもっていても気は晴れないでしょう。」と食事に連れ出し、Dさんはそれから少しずつ元気を取り戻していきました。
めでたし、めでたし。
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